先日の豪雨のあとは湿気が高く
暑い日が続いており、避難所等にいらっしゃる方や
被災地の方は大変だと思います。
できる限り水分をとって、無理のないようにしていきましょう。
さて、表題にもありますが
13日の金曜日に呉市広町にある
お蕎麦屋さん 饕餮庵 さんでの
炊き出しのお手伝いをさせていただきました。
普通お蕎麦屋さんといえば、二八蕎麦(蕎麦8割、小麦2割の麺)が基本で
天ぷらが少し出てくる感じのお店が多いのですが
饕餮庵さんは、二八、きこ蕎麦(蕎麦10割)、田舎そば(そば殻も含めて打つ)
と様々な手打ち蕎麦を用意しており
季節ごとに創作蕎麦も作っています。
お店の営業時間は11:30〜15:00と3時間半のみで
昼の営業しかしていないにも関わらずいつもお客さんがたくさんいて
売り切れになってしまうほど人気のお店です。
私も昔から好きで、このお蕎麦を食べるためたけに広島から呉まで
行くくらい美味しいお店です。
そんな饕餮庵の店主からご連絡をいただきました。
”水が出ないので営業はできないが、そばつゆはある。
このまま腐らせてしまうのならば、地域の方に無料でいいので提供したい。
この地域は水も数日出てないし、食べ物もほとんど入っていない。
せっかくなら少しでもこれを食べて元気になってもらいたい”
とのことでした。
だったらということで、水を持って行き、
当日はお手伝いをさせていただくことにしました。
国道31号線が再開した次の日とはいえ日中は車は大渋滞。
迷惑をかけてはいけないので深夜1時頃の車が空いている時間を狙って
現地に行きました。
途中片側通行になっていて、片側車線が土砂崩れしているところが多数。
この度の被害の大きさを痛感されられました。
お店につくと全く日常の風景で
何も変わった様子は内容に見えますが水は出ませんし
トイレも使用できません。
机に水がおいてありますが、これが非常に貴重なものです。
これをいただくために2時間並んでいる人もいます。
お客様に水を提供させてもらって、こんなに喜んでいただけるのは
経験がありません。
厨房ではそばがきを作っています。
いつも愛情を込めて作っている蕎麦ですが
水がないと茹でることもできません。
こうやって熱を入れて、冷める前に練っていきます。
店主の長岡さんです。
お野菜を油で揚げて、ツユに浸します。
これがなんともいえない絶妙な味付けで、
非常時とはいえ体と心が癒されます。
出来上がりがこれです。
揚げた野菜と、練った蕎麦、冷たいツユが最高です。
開店の12時を迎え、私たちは呼び込みを行います。
このあたりの地域は断水の影響で
近隣の飲食店はほとんど営業をしておりません。
街を歩く人も、車で走る人も少なく
給水所へ向かう方々が通るくらいです。
その一人一人に声かけをさせていただき
計120名以上の方に提供させていただきました。
被災地となり大変な状況ではありながら
お客様かたが本当に喜んでくださり、たくさん声をかけていただき
結果としてはこちらが元気をいただきました。
みなさん”もう少しだから一緒に頑張りましょうね”
とお声かけいただき、地域のつながりの大切さや
人の優しさに触れることができました。
完全な復旧にはもう少し時間を要するとは思いますが
あの最高のお蕎麦が食べれる日を心待ちにしております。
みなさんの地域は状況はいかがでしょうか?
一人一人が今できることを精一杯
1日も早い普通の日常が戻るように取り組んで行きましょう。